石巻神社の鬼祭り


豊橋の飽海神戸神明社の鬼祭りは
国の重要無形民俗文化財となっていてあまりにも有名ですが、
豊橋北部の石巻神社にも鬼祭りがあります。
呼び方は同じ鬼祭りとはいうものの
鬼の風貌や振る舞いなどが根本的に異なっています。
似ているのは、タンキリ飴を粉とともにまき散らすことぐらいでしょう。
その石巻の鬼祭りを見学に行ってきました。

石巻神社は式内社といわれ、
927年にまとめられた延喜式という法令の中に名が載っているそうです。
古代から中央に知られた神社だったということです。
石巻山の中腹にある社が上社(奥宮)で
ふもとにある神社が下社(里宮)です。
鬼祭りは下社で行われます。

石巻神社下社の風景。
この写真は祭りの終わりころ撮ったものです。
鳥居の向こうに蕃塀、さらに拝殿、本殿と並んでいます。
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石巻の鬼祭りは、ちまき祭りとかどぶろく祭りとも呼ばれるそうです。
源頼朝の病気回復祈願のお礼参りに
鬼面が奉納された事からはじまったといいます。
ずいぶんと古くからある祭りなんですね。

拝殿の正面写真です。
広い板敷きの床になっています。ここから鬼が登場します。
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拝殿の脇では、ちまきを配っていました。

鬼の登場です。
まずは子の赤鬼が登場。
顔も真っ赤です。
腕を大きく外側に回しながら反対の足を外に広げて踏みつけ
少しずつ前進してきます。
この動作がたいへん勇壮で見どころです。
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拝殿の縁までくると
左右に見得を切るような動作をします。
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周りから「がんばれ」「いいぞ」のかけ声が出ます。
タンキリの粉をまいて拝殿から躍り出ます。
タンキリを撒く相手を探して追いかけ始めます。

続いて子の黒鬼。
この鬼は黒い面です。
赤鬼と同様に出てきます。
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さらに親の赤鬼。
この面は彩色はしていないようです。
いちばん力強そうで迫力満点です。
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最後に拝殿入り口のしめ縄を引きちぎって下り立ちます。
結界を破って悪鬼が暴れ始めるということでしょう。
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続いて親の黒鬼。
この面は般若のようです。
子どもにはこれがいちばんこわそう。
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鬼に抱かれてタンキリを頭にかけられると、たくましい子に育つとされ、
お母さんやお父さんが小さい子をだっこしてもらいに行きます。
小さい子はこわくて泣いています。
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最近の子は鬼もへいちゃら。
袋を持って「タンキリください。」と頼み込みます。
タンキリの粉をかぶると病気にかからないとか。
顔を真っ白にした子ばかり。
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逃げ回っていたけどとうとう捕まって、
一斗缶のタンキリを頭から一気にかけられたお母さん。
上から下まで真っ白けです。
かけられる人がいると、どっとカメラマンが集まります。
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獅子が登場です。足が20本もある長い獅子です。
口をぱくぱくさせたり、頭を上や下に振りながら動き回ります。
あごを地面にすりつけるような動作を頻繁におこなうので、
地ずり獅子と呼ばれ、たいへん珍しいものだそうです。
この獅子は鬼を追い払う役目だと聞きました。
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小雨が降っていたので、
例年外へ出る御輿は拝殿の中をまわりました。
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鬼たちが拝殿の前で集まっています。
「もう悪さはしません」と言って謝っているのでしょうか。
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やがて獅子が拝殿に戻ります。
(写真を取り損ねました。)

間をあけながら子鬼から順に拝殿に戻っていきます。
登場の舞からタンキリまきまでたいへん疲れたことでしょう。
「ご苦労様」「よくやった」の声がかかります。
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このあと餅投げがあるはずですが、
自分の時間の都合で見学は終了しました。

飽海神戸神明社の鬼祭りはユーモラスな鬼祭りですが、
石巻神社の鬼祭りは力強さにあふれた鬼祭りです。
素朴さもあり、個人的にはこちらのほうが好みです。
この鬼祭りは毎年4月の第1日曜日に開かれます。
タンキリの粉をかぶってみたい方もかぶらずに済ませたい方も
ぜひ一度見学してみてください。
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by harahira2 | 2015-04-05 22:26 | 地域 | Comments(0)


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